STORY
『猫の耳がついた女の子を見たら恋が叶う』
いつからかこの町ではそんな噂を聞くようになった。
なんでも猫耳の女の子を拾ったとたのがきっかけで
恋人と幸せになった人がいたって爺ちゃんが言っていた。
「ま、そんなことあるわけねぇよな……」
大体俺のまわりにはロクな女がいない。女運の悪さには自信がある。
ちびっこのクセにやたら態度のでかい結美ねーちゃん。
よく俺の身代わりになってくれる麻衣。
ポンコツのクセに喧しい双葉。
苦労人でピアノとバイト以外眼中にないむつき。
そして……
「おにーちゃーん!あそぼーよー!!」
あちゃ〜……一番やかましいのに見つかっちゃったよ……
俺はさっさと涼しい部屋でダラダラしたいのに、このクソ暑い中元気な奴だ。
―――季節は夏。
俺は例の噂が全くもって完全に噂に過ぎないことを実感していた。